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インバウンド向け旅行サイトでよくある「伝わらない英語」の例10選|インバウンド集客で注意したいポイント

目次

訪日海外観光客の増加に伴い、自治体やDMO、ホテル、観光施設、旅行会社、アクティビティ事業者など、多くの観光関連事業者が英語のWebサイトを整備しています。

しかし、「英語に翻訳されている」ことと、「外国人に自然に伝わる英語になっている」ことは同じではありません

日本語の文章をそのまま英訳しただけでは、文法的には間違っていなくても、英語圏の旅行者には「何を言いたいのか分かりにくい」「どこか不自然」「自分向けの情報に見えない」と感じられることがあります。

特に旅行サイトでは、海外から旅行者が短時間で「ここに行ってみたい」「予約したい」「問い合わせたい」と判断できることが重要です。

この記事では、英語を母語とするMatthewの視点と実体験をもとに、ネイティブ向け旅行サイトでよく見られる「効果が弱い英語」の具体例を紹介します。

 

1. 日本語の表現をそのまま英訳している

最もよくあるのが、いわゆる「直訳」です。

例えば、日本語サイトに、

「皆様のお越しを心よりお待ちしております。」

と書かれていたとします。

これを、

We sincerely look forward to your visit.

とすること自体は文法的に問題ありません。

しかし、英語圏の旅行サイトでは、文脈によってはやや形式的・定型的に感じられる場合があります。

旅行者に伝えたいのが「ぜひこの場所に来てください」ということであれば、

We hope to welcome you soon.

など、より自然で親しみやすい表現のほうが適しているケースもあります。

重要なのは、日本語を英語に変換することではなく、日本語で伝えたい目的を英語で達成することです。

 

2.「おもてなし」を“hospitality”だけで説明する

日本の観光サイトでは、「おもてなし」という言葉が頻繁に登場します。

そのため、

Japanese hospitality

Our hospitality

と訳して終わってしまうケースがあります。

しかし、英語圏の旅行者にとって重要なのは、「hospitality」という抽象的な言葉そのものではありません。

例えば、

  • スタッフが英語で対応できる
  • 荷物を預かってくれる
  • 地元の食材を使った料理を提供する
  • 初めてでも参加しやすい
  • 少人数で案内してくれる

といった具体的な体験のほうが、旅行者にとって価値が伝わります。

つまり、

Experience authentic Japanese hospitality.

と書くだけではなく、

Our local guides will introduce you to the area’s history, food, and traditions in a relaxed, personal experience.

のように、「どんなおもてなしなのか」を説明することが大切です。

 

3. “Please enjoy…”を多用する

日本の観光サイトでは、

Please enjoy our beautiful scenery.

Please enjoy delicious local food.

Please enjoy a relaxing stay.

といった表現がよく使われます。

もちろん文法的には間違いではありません。

ただし、英語の旅行サイトとして見ると、内容が抽象的になりやすいという問題があります。

「美しい景色を楽しんでください」と言われても、海外の旅行者は、

  • どんな景色なのか?
  • どこから見られるのか?
  • 何が特別なのか?
  • どの季節がおすすめなのか?

を知りたいからです。

例えば、

Enjoy panoramic views of the mountains from our lakeside walking trail.

とすれば、「何を」「どこで」楽しめるのかが具体的になります。

 

4. “You can…”を使っているのに、旅行者のメリットが伝わらない

例えば、

You can experience Japanese culture here.

という文章。

これも間違いではありません。

しかし、「日本文化を体験できます」だけでは、旅行者からすると情報が不足しています。

何を体験できるのでしょうか?

例えば、

You can learn how to make traditional Japanese sweets with a local artisan.

なら、体験内容が一気に具体的になります。

英語サイトでは、単に「できます」と伝えるだけではなく、

「旅行者は何を体験できるのか?

という視点で文章を書くことが重要です。

 

5. 日本人には分かる「場所」を英語でもそのまま使う

日本国内では有名な観光地でも、外国からの観光客には知られていないことがあります。

例えば、

Located just 10 minutes from the station, our facility is easy to access.

と書いてあっても、「どの駅なのか」「どこから10分なのか」が明確でない場合があります。

また、

Conveniently located near the city center.

という表現も、日本人には便利そうに聞こえますが、海外の人には具体的な距離感が分かりません。

英語サイトでは、

Just a 10-minute walk from ○○ Station

About 30 minutes by train from central Tokyo

など、外国人旅行者が移動をイメージできる情報を入れることが重要です。

 

6. 日本独特の観光用語を説明せずに使う

日本の観光には、海外旅行者にそのままでは伝わりにくい言葉があります。

例えば、

  • 里山
  • 道の駅
  • 縁日
  • 宿坊
  • 古民家

などです。

これらをローマ字にするだけでは、海外の旅行者には意味が伝わりません。

例えば、

Stay at a kominka.

だけでは、英語話者には「kominka」が何なのか分かりません。

そこで、

Stay in a renovated traditional Japanese farmhouse, known as a kominka.

のように説明を加えることで、旅行者がイメージしやすくなります。

「日本語の言葉を英語に変える」のではなく、「外国人が理解できる情報に変える」ことがポイントです。

 

7. “Famous for…”を使いすぎる

観光サイトでは、

This area is famous for…

という表現もよく登場します。

例えば、

This town is famous for its beautiful nature and delicious food.

しかし、「美しい自然」と「おいしい食べ物」は、ほとんどの観光地がアピールできる内容です。

英語サイトでは、「なぜここなのか」を説明する必要があります。

例えば、

The area is known for wild mountain vegetables that have been part of local cuisine for generations.

とすれば、その地域ならではのストーリーが伝わります。

インバウンド向けコンテンツでは、単なる「観光地紹介」ではなく、旅行者が訪れる理由になる情報を提示することが大切です。

 

8. “Recommended”だけでは、何が魅力なのか分からない

日本のWebサイトでは、

Recommended Spot

Recommended Course

Recommended Food

など、「おすすめ」という表現が多く使われます。

しかし英語圏の旅行者からすると、

「誰におすすめなの?

という疑問が残ります。

例えば、

Recommended for families with children

Ideal for first-time visitors

Perfect for travelers looking for a quiet rural experience

のように、対象者を明確にすると情報の価値が高まります。

「おすすめ」という言葉そのものより、誰にとって、なぜおすすめなのかを伝えることが重要です。

 

9.「詳しくはこちら」を英語にしただけのリンク

日本語サイトでは、

詳しくはこちら

というリンクが一般的です。

これを、

Click here for details.

とするケースがあります。

もちろん意味は通じますが、英語Webサイトでは、リンク先の内容が分かるテキストにしたほうがユーザーに親切です。

例えば、

View access information

See the full tour itinerary

Learn more about our activities

などです。

これは単なる翻訳の問題ではなく、英語圏のWebサイトで一般的なユーザー体験に合わせる作業でもあります。

 

10. 文法は正しいのに「英語らしくない」

そして、最も判断が難しいのがこれです。

例えば、

We have prepared many attractive experiences for overseas visitors.

文法上、大きな間違いがあるわけではありません。

しかし、ネイティブスピーカーが旅行サイトを読むと、

「日本語を英訳した文章っぽい」

と感じる可能性があります。

英語として自然かどうかは、単純な文法チェックだけでは判断できません。

単語の選び方、文章のリズム、情報の順番、読者への話しかけ方、Webサイトとしての慣習なども関係するからです。

そのため、機械翻訳や翻訳ツールで「英語になった」ことだけを確認して公開するのではなく、実際の英語話者が旅行者の視点から読んで確認することが重要になります。

 

海外観光客の視点で英語サイトをチェックする5つの質

自治体や観光事業者が自社サイトを確認する場合は、次の5点をチェックしてみてください。

 

この文章を英語ネイティブが自然だと感じるか

文法チェックだけではなく、実際の英語として自然か確認します。

 

外国人がこの場所を知らなくても理解できるか

「有名」「便利」「伝統的」といった日本人には分かりやすい表現だけで説明していないか確認します。

 

旅行者にとってのメリットが明確か

「何ができるか」だけでなく、「なぜ体験する価値があるのか」を伝えます。

 

予約・アクセス・料金などの情報が分かりやすいか

旅行者が「行きたい」と思った後に、実際の行動へ移れる情報が必要です。

 

英語サイトを「日本語サイトの翻訳版」として作っていないか

これが特に重要です。

日本語サイトと英語サイトでは、必要な情報や説明の仕方が異なる場合があります。

 

インバウンド集客では「英語の質」が信頼感につなが

旅行者が初めて訪れる地域や施設について調べるとき、Webサイトは最初の接点になることがあります。

そこで不自然な英語や分かりにくい説明が続くと、

「外国人をあまり受け入れていないのでは?」

「予約して大丈夫だろうか?」

「現地でコミュニケーションできるだろうか?」

という不安につながる可能性があります。

反対に、自然で分かりやすい英語で、

  • 何ができるのか
  • どんな場所なのか
  • どうやって行くのか
  • いくらかかるのか
  • どう予約するのか

が明確に伝われば、旅行者は安心して次の行動に進みやすくなります。

つまり、英語サイトは単なる「外国人向け翻訳ページ」ではありません。

インバウンド旅行者との最初のコミュニケーションツールなのです。

 

英語サイトは「ネイティブチェック」で大きく変わ

すでに英語サイトを公開している自治体・DMO・観光事業者でも、すべてを一から作り直す必要はありません。

まずは現在の英語ページを、

「英語として正しいか」ではなく、「英語圏の旅行者に自然に伝わるか

という視点で見直すことが重要です。

例えば、

  • Webサイトの英語ネイティブチェック
  • 観光施設・自治体サイトの英文校正
  • インバウンド向けWebコンテンツの英語リライト
  • 日本語サイトからの英語ローカライズ
  • 英語ページのSEO改善
  • インバウンド向けの観光コンテンツ作成

などを行うことで、既存の英語サイトをより「旅行者目線」の内容に改善できます。

特に、「翻訳会社に依頼したので英語としては正しいはずなのに、問い合わせや予約につながらない」という場合は、翻訳そのものではなく、コンテンツの構成や表現、情報設計に問題がある可能性があります。

 

まとめ:インバウンド向け英語サイトは「翻訳」だけでは不十

ネイティブ旅行者向けのWebサイトで重要なのは、単に日本語を英語にすることではありません。

海外から旅行者が自然に理解でき、魅力を感じ、安心して「行ってみたい」「予約したい」と思える英語にすることが重要です。

特に自治体・DMO・観光事業者の場合、地域や施設の魅力は日本人には当たり前でも、海外の人には説明が必要な場合があります。

だからこそ、

日本人にとって分かりやすい英

ではなく、

英語圏の旅行者にとって分かりやすい英

を意識することが、インバウンド集客の第一歩になります。

「自社の英語サイトが自然な英語になっているか分からない」という場合は、まず現在のページをネイティブスピーカーの視点でチェックしてみることをおすすめします。

英語サイトのネイティブチェック・リライト・インバウンド向けWebコンテンツの改善について、お気軽にご相談ください

 

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